大学入試用の証明写真撮影でご来店いただいたW様に6年ぶりにご来店いただきました。
今回は就職活動用の証明写真の撮影です。
面接だと意識して着席
まず、スタジオに置いた椅子に、面接だと思って腰を掛けていただきました。
ほとんどのお客様が自身の癖に気づかず、このような座り方になります。

- 椅子に深く腰掛け、足を椅子の下に入れて両かかとを近づけているため、窮屈な印象を与え、自信が無さそうに見える
- 背筋を伸ばさず、両腕を前方に置いているため、スーツの形が崩れて太って見える
- 両手を広げているため、全体的に締まりがない
W様にも撮影した写真を見ていただきながら、上記の点を指摘し、座り直していただきました。

いかがでしょうか?
かなり印象が変わったのではないでしょうか?
カメラのアングルは一切変えずに撮影しています。

全体的にゆとりが感じられ、雰囲気が変わっていると思います。
W様ご自身も「違う!」とびっくりされていました。
筋トレをされているということで体がガッチリされています。
スーツを着ていても鍛えていることがわかりました。
ビフォー・アフターの写真は、カメラアングルを一切変えずに撮影しています。
どちらの写真も「面接官から見た姿」なのです。
面接官は、同じ場所・同じ視点で、次々に訪れる面接者を見ています。
面接官は面接者の振る舞いで、「自信がある人」「自信がない人」を判断します。
ビフォー・アフターが別々の人で、同時に面接会場にやって来たとしましょう。
どちらの方が「自信がある人」に見えますか?
アフターの方が自信に満ち溢れて見えるのではないでしょうか。
第一印象は、内定を得るための第一歩としてとても大切です。
意識して振る舞いましょう。
ガクチカを掘り下げると表情に変化
次に、表情を比べてみましょう。

この違いは、コンサルする「前」と「後」です。
コンサルとは具体的に、
①志望動機を明確にすること
②学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)で培ってきた自身の強みの再確認(自己理解)です。
W様はガクチカと自己PRについて、以下のように話してくださいました。
- 大学で総勢50名の登山部のキャプテンをしていた(一般的な登山部は15名程度なので大所帯)
- 部員が多いのため、4人の副キャプテンを配置していた。ただ、キャプテンの言うことしか聞かないと言われていたので、大事な決断を下すときは自ら説明していた。
- 登山の1週間前から天気情報を収集し、部員への伝達内容は冊子を制作した。(山中では電波が届かないことやスマホのトラブルが起こることもあるため)
- 部員の登山用具の点検、特に登山靴に関しては部員全員の状態を確認し、修理が必要な場合は専門店に依頼していた。
- 登山中は常に全体を見渡し、部員の様子に気を配っていた。
素晴らしい内容だと思ったのですが、自己PRについては物足りなさを感じました。
W様がキャプテンとして部を運営し、部員の安全を確保していくために、どのような行動をし、どうやって部員の信頼を得たかが見えてこないからです。
企業の面接官は「結果」を知りたいのではなく、そこにたどり着くまでの「プロセス」を知りたいのです。
そのため、どのようなプロセスを経て部員たちの信頼を得てきたのか、W様の人間力、EQ力を確認することにしました。
私が一番気になったのは、「キャプテンの言うことしか聞かないと言われていたので、大事な決断を下すときは自ら説明していた」という内容でした。
どうしたら、メンバーからこれほどの信頼を得るようになったのかを知りたいと思いました。
その点を掘り下げていくと、W様は登山部の風通しが良くなるように、部員とのコミニケーション、特に後輩とのコミュニケーションを重視し、思ったことを言いやすい環境をつくっていたということがわかりました。
また、新入部員の歓迎会では、新入部員が馴染みやすいように、配席に気を配っていたそうです。
これらの行動から、W様の人に対しての思いやりや、気配りができ、人の心を掴み、束ねる能力を備えている可能性が見えてきました。
次にお尋ねしたのは「なぜ、安全を常に第一に考えていたのか」ということです。
W様は、天候不順で登山に危険が伴うと判断すれば、部員の反発を恐れず中止していたそうです。
それは登山中も同じで、命の危機がわずかでも伴うと判断した場合は、他の部員の意見は求めず、下山。
登山部の最終目的は「無事に参加者全員が下山すること」
部員に意見を求めれば収拾がつかなくなり、決断が遅れて惨事に繋がる可能性があるから、と答えられました。
この考え方は、企業を取り巻く社会状況「VUCA(今までの常識が通用しない、先の見通しが見えない時代のこと)」の対処法として取り入れられている手法「OODAループ」です。
つまり、W様は今の企業が求めている能力を、既に身につけられているということです。
このことをお伝えすると、生き生きとした表情に変化していきました。
今後の就活への向き合い方や準備、面接でアピールすべきことが見えてきたのでしょう。

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